樺太1945年夏 氷雪の門
(昭和49年村山三男監督作品)
毎年8月15日の夕刻、
和歌山県民文化会館にて無料上映会を開催しています。
ぜひ、一度ご鑑賞ください。
次回上映会のご案内
平成18年8月15日(火曜日)
18:00 開場 18:30 開演
監督 村山三男 総指揮 三池信・小倉寿夫 製作 望月利雄・守田康司 原作 金子俊男 脚本 国弘威雄 出演 二木てるみ・鳥居恵子・栗田ひろみ・岡田可愛・藤田弓子・若林豪・黒沢年男・丹波哲郎・南田洋子・藤岡重慶・千秋実・島田正吾・赤木春恵・田村高廣・ほか 文部省選定■優秀映画鑑賞会推薦■青少年映画審議会推薦■全日本教育父母会推薦■日本PTA全国協議会特別推薦 解説 映画『樺太1945年夏 氷雪の門』は、昭和49年に製作された終戦時のソ連による北方領土侵略の史実を忠実に再現した実録映画です。しかし、封切り直前になって、にわかにソ連邦から政治的な圧力がかかり、配給中止に追い込まれて「幻の映画」になりました。しかし時が流れて平成15年。同作品の助監督、新城卓氏を代表とする上映実行委員会が発足し、『氷雪の門』は120分のビデオとなって蘇りました。 物語 北海道稚内の突端に、二本の白い塔が、失われた樺太を望んで立っています。戦争への怒りと、平和への願い、そして望郷の想いが込められた塔は、『氷雪の門』と呼ばれています。 一般に、第二次世界大戦は昭和二十年八月十五日で終わった、とされていますが、樺太にとって、その日は悲劇の序章に過ぎませんでした。日ソ不可侵条約を一方的に破棄したソビエト軍は、我が国がポツダム宣言を受諾したあとも南侵を続けました。満州と同じように、樺太でも酸鼻きわまる日本人の殺戮が行われ、四十万邦人のうち、十万人余りが生命を奪われました。 戦争は終わっているのに、何故? ・・・戦車が迫り、戦闘機の機銃掃射が繰り返される未曾有の混乱の中、避難を開始した人々は必死に内地をめざしました。 西海岸の真岡では、郵便局で九人の女性電話交換手が職場を守っていました。前線の恋人の身を案じる者。離れた土地で暮らす親族に思いを馳せる者。ペットのウサギを可愛がる者。いずれも普通の乙女たちでした。しかし、こんな情勢下なればこそ、通信の途絶が避難民にどんな災いをもたらすか。これを弁える交換手たちは、責任感と熟練者の矜持ゆえ、再三にわたる婦女子に対する引き揚げ命令を受け入れず、ソ連艦船の艦砲射撃が町を火の海にしても職務をまっとうしていたのです。 そして、いよいよソ連軍の小銃編成隊が郵便局のある区画を制圧するにおよび、乙女たちは、 「みなさん。これが最後です。さようなら。さようなら」 と、切々たる慟哭をのこしてプラグを抜き、青酸カリの小瓶を手にしたのでした。 |
新城卓氏 講演記録 |
平成十五年八月十四日 和歌山県民文化会館 |
和歌山県民文化会館のご案内
主催者 東光グループ
「映画・氷雪の門」上映実行委員会
〒640−8326 和歌山市新留丁15
直轄サイト 東明館 臍帯観音
問合せ先
電話 (073)425-0076
電子メール tomeijuku@hotmail.com
作品について語り合う三田東明(左)と新城卓監督