Remote Distance Streetの下

建設中の野球場を思わせる

外殻を少し歩いて内側に戻ると

想像のへそ

と名づけられたパビリオンがあった

向こうに見えるは

精緻の棟

下りかけると、先刻と同じ位置に

九時の方向へ軌道修正

壁面のレリーフは

実は日本列島だったりする

運動路

これが普通にリビングルームに

見えてしまうのは異常だろうか

シャッターを押した瞬間

姪のぴよちゃんとよく似た子が横切り

しばし次元のワームホールを思う


手前左手のパビリオンは

陥入膜の径



ほぼ一周して、

赤茶けた北海道に上陸する

…とれが北海道か?って?

とにかく、北海道のはずである

歯舞諸島と色丹島を忘れていない

荒川氏に敬意を表す

ぐるりと回って精緻の棟へ

流暢な(わざとらしい)美濃弁で、

「たんけんマップ」(オリエンテーリング)

の答えを垂訓されている

警備員のおっさん。

「今年は愛知博にお客をとられたから」

大サービスしているらしい。

…安心しる。

おれは国賊・奥田のイベントなんぞ

はなからシカトしていたからな。

雨もパラパラ降ってきたし

ぼちぼち帰ろうか、

とも思ったけれど、

やはり、悔いは残したくない

いきおい、回っていなかった

Remote Distance Street

すなわち 長城 へ…

狭いし、天井も低い

息継ぎすると

陥入膜の径を過ぎたあたり

さっきは、

この下から園内に戻ったことになる

回廊は、さらに先へ延び…

行き止まる。

任意の一方通行だな。

たしかに万里の長城にも

こんな場所があった…

オフィス…もとい、記念館を

3倍ズームで撮る

こっちの警備員のおっさんは

まるで人気がないらしい

いつまでも一人で佇んでいた。

なんか、もののあわれを感じる

哀愁のおっさんに「How are you?」と声をかけ

便所へ


この妙に明るい便所も、

じつはコンセプトが盛り込まれていたりする。


 …久しぶりに運動した。運動させられた、と言ったほうが正鵠を得ているかも知れない。とにかく斜面と曲線が間断なく眼前に出現し、いちいちそれを乗り越えなければ前へ進めないし、後ずさりすることも出来ない。
 運動不足の身の上にはキツかったが、歩き終わってみると、最近まるで機会を得なかった心地よい爽快感があった。
 小学生の頃、フィールドアスレチックというのが流行した。近在のコースへ出かけるばかりでなく、町の子供祭りや広い庭のある友達の家に、自分たちでコースを作ってみたり、ずいぶんハマった記憶がある。そこはかとなく、当時のメンタルを思い出していた。

 荒川氏は現在、三鷹の天文台近くに天命反転住宅を建設中で、分譲もされはじめている。私が初めて唸った現代芸術家は決して若い人ではないが、これからも、もっともっと活躍して頂きたいと願うばかりである。


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養老天命反転地

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