三多摩覚書


 都会でもなければ田舎でもない中途半端なベッドタウン・・・・それが東京都下、いわゆる三多摩の実像だろう。一般に住民の土地に対する帰属意識は、他所に比べると希薄かも知れない。
 しかし、中には千人同心から引き継いだ天下国家に手向ける志を暖めるキチガイもいる。おれは生まれは小金井でも、大東亜戦争で深川区永代二丁目の家をアメ公に焼き払われた祖父母や親父たちが、戦後こっちへ引っ込んだという経緯があるため、厳密には多摩の地侍ではないが、祖先が北武蔵の忍(おし/現在の埼玉県北部)の悪代官だったことを受け、幕臣は嘘ではないにせよ、勝手に「多摩郷士」を名乗って、この地を地盤にあれこれ胡乱な活動に勤しんでいる次第である。
野村宏之


s30系三多摩編

新撰組関連








100MB無料ホームページ可愛いサーバロリポップClick Here!